殺虫剤の噴霧器にはいくつかタイプがあります。中でも一般的なのはドラッグストアでも販売している「エアゾール」。これを基準にミストのサイズについてご説明いたします。
標準的なエアゾールの粒子サイズは20マイクロメートルです。これよりも小さい粒子で施工するには、燻煙剤を使用するか、「煙霧」または「ULV」(Ultra Low Volume)の機器が必要です。煙霧のイメージとしてはドライアイスの煙がそれに近いです。ULVは煙よりはミストに近く、風の影響を受けやすいレベルの粒子です。いずれも目視できる霧状の粒子ですが、これよりも細かくなると蒸散プレートなどで揮発される蒸気になり目視できるレベルではなくなります。
逆にエアゾールよりも大きな粒子で散布したい場合は、「ミスト機」「噴霧器」と呼ばれる機種で対応します。髪の毛の太さが100㎛ですのでミスト機は同等かそれよりも少し小さいサイズ、噴霧器はそれよりも大きな粒子で散布することができます。
殺虫剤を噴霧するにあたり、粒子サイズは非常に重要です。目の前にいるゴキブリなどの害虫を直接噴霧して駆除したい場合、細かすぎると対象の害虫に適量の殺虫成分が命中せずに周囲を浮遊しているだけになってしまいます。
逆に小さな害虫を床などの平面だけでなく壁や天井など立体的に駆除したい場合、または屋外の広いエリアで駆除したい場合は、粒子サイズが大きいと非常に困難です。この場合はエアゾールよりも小さいサイズで殺虫成分を室内または対象空間に満たし、害虫に届くように施工します。
5~20㎛の粒子サイズが害虫に最も付着しやすいといわれていますが、施工方法や使用したい場所、害虫のタイプによって噴霧器を使い分ける必要があります。用途に合った噴霧器をお選びください。
B&Gエクステンダーバンは、世界中の害虫駆除業者が使用するハンドスプレーヤーです。現場での噴霧処理を研究し尽くして開発されたエクステンダーバンは、あらゆる作業を円滑に行えるよう数々の工夫が随所に施されています。
フォグマスタートライジェットは、ミストのサイズが調節できる電動噴霧器です。殺虫剤のほか殺菌剤や消臭剤などにも使用されます。
フォグマスターマイクロジェットは、ULV機としても使える電動噴霧器です。殺虫剤のほか殺菌剤や消臭剤などにも使用されます。
インセクトフォガーIF982は油剤をミストよりも細かい煙状にまくことができる電動小型煙霧機です。小型で軽量なため小スペースの作業に最適です。
小型コンプレッサーと特殊な二流体ノズルによって得られた微粒子の薬剤を、空気の流れとともにゴキブリ等の潜む場所にダイレクトに送りこむシステムです。粒子径8~14㎛はULV機レベル。圧縮空気に後押しされた薬液が人の出入りができないすき間や閉鎖空間に到達します。